「急がば回れ」50代のがん最新の研究結果から見える真実

現在、日本人の2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで死亡していると言われております。本記事では、50代のうち高頻度でみられるがんの種類やリスクとその原因、予防方法、早期発見の重要性など、がんのリスクに関する真実を紹介します。この記事が、あなたの健康意識を高めるきっかけになれば幸いです。

腫瘍とがんの違い

gansaibou

「腫瘍」と「がん」という言葉はよく耳にしますが、その違いはよく分からない方も多いのではないでしょうか。腫瘍とは、体内の細胞が異常な増え方をする塊のことです。通常、体は正しいバランスで新しい細胞を作り、古い細胞を処理されます。しかし、腫瘍ができるとこのバランスが乱れてしまいます。腫瘍は、良性と悪性の2種類に分かれます。良性腫瘍は周りの組織に広がることなく、大抵は問題を起こしません。一方、悪性腫瘍は広がる可能性があり、がんと呼ばれます。

がんの種類

50代で最も多い癌の種類は大腸がんです。女性では乳がんも多く見られます。また、その他にも注意すべきがんの種類として、肺がん、胃がんなどがあります。これらは早期発見が難しく、進行してから発見されることが多いため、注意が必要です。

がんのリスク要因

50代のがんのリスクの主な要因は、遺伝やライフスタイルが影響します。遺伝的要因には、家族にがんの人がいる場合や、遺伝子に変異がある場合などがあります。ライフスタイルには、喫煙や運動不足、飲酒、肥満、食生活の乱れなどがあります。

がん検診の必要性

kennsinn

がん検診は、病気のサインを見逃さず、早く治療するためにとても重要です。例えば、普段は痛みや具合の悪さがなくても、がんは初期には症状が出にくいことがあります。だからこそ、定期的に検診を受けて、できるだけ早くがんを見つけることが重要になってくるのです。がんは、遺伝にも関係することがあるので、自身の両親や祖父母など家族の病歴も医師に伝え、一緒にどんな検診が必要か相談しましょう。自分の体を守るため、長く元気で過ごすためにも、積極的にがん検診を受けましょう。

食生活の改善

hurutu

最新の研究から、がんの予防には食生活の改善が重要であることが明らかになっています。食生活の改善として、まず以下の3つのポイントを意識して取り組むことをおすすめします。

  1. 野菜や果物を豊富に摂り、食物繊維や抗酸化物質(ビタミンC, E, )ポリフェノール, ミネラルなど)を積極的に取り入れましょう。
  2. 赤身の肉を控え、代わりに魚や豆類を選び、良質なタンパク質を摂取しましょう。
  3. 過剰な塩分や砂糖の摂取を減らし、加工食品を避けましょう。

食生活の改善は、がんの予防だけでなく、健康の維持全般に影響を与える重要な要素です。

喫煙のリスク

tabako

喫煙は、がん、呼吸器疾患、心臓病、脳卒中など多くの疾患の原因となっています。喫煙によって体内に、ニコチンやタール、一酸化炭素などの有害物質が取り込まれ、体内の細胞や臓器に悪影響を与え、さまざまな病気を引き起こします。また、シワや歯の黄ばみ、体臭の原因としても報告されています。

喫煙によってリスクが高まるがんの種類として、肺がん、気管支がん、喉頭がん、食道がん、膵臓がん、膀胱がんなどがあります。また、喫煙は呼吸器疾患の原因としても知られており、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息、肺気腫などのリスクも高まります。

適切なアルコールの摂取量

biru

アルコールは、適度な量であれば健康に良い影響をもたらすこともありますが、摂取量には注意しましょう。適度な量の目安として、世界保健機関(WHO)は、1日平均純アルコールで約20g程度(ビール(5%)500ml、日本酒1合、チューハイ(7%)350ml缶1本などに相当)であるとしています。
しかし、過剰な飲酒は、肝臓がんや口腔がんなどのリスクを高めます。飲酒には個人差があるため、医師と相談しながら適切な範囲で楽しみましょう。

がんは慢性病?

がんは慢性的な病気です。がん細胞の大きさは、かなり小さく、現在の医療技術では、1個1個のがん細胞を見つけることができません。検査で確認できる大きさ(1~2センチ程度)になった頃には、がん発生からすでに数年から数十年が経過しています。がんと診断できない(発見できない)期間とがんと診断できる期間を比べると、がんと診断できない期間の方が圧倒的に長く、がんと診断できる期間は意外と短いです。
がん細胞が分裂して増殖していく過程で、何回も遺伝子変異を起こします。遺伝子変異を起こすことで、しつこく生き残る細胞や増殖の速い細胞、他の臓器に転移する能力を獲得した細胞ができたりと様々な性格をもった細胞が現れてきます。このようにして、がんが進行していき、悪性度が高まっていくのです。

「急がば回れ」がんと診断されたら

tomawaritikamiti

がんと宣告されたら、動揺をしない人はいないと思います。がんの治療方法には、手術や放射線療法、化学療法などがあります。とにかく、がんがこれ以上進行する前に、1日も早く治療を開始してほしいと慌てる方が多いです。しかし、まずは治療前の検査をしっかりと受け、正確な診断をすることが非常に重要となります。「検査でそんなに時間をかけて大丈夫なの?」「検査の間にがんが進行して、手遅れにならないのか?」と考える方も多いのではないでしょうか。
前述で述べたように、がんは慢性病なので、長い時間をかけて増殖して悪化していきます。また、がんが進行していくにつれて、様々な性格のがん細胞が出現する可能性があります。慌てて治療をするよりも、遺伝子検査など様々な検査をすることで、どんな性格の細胞がいるのかを確認し、自分にあった治療法を見つけることが一番重要になってきます。
がんと診断されたら慌てず、まずはしっかりと検査を受け、時には、セカンドオピニオンを受け、自分にあった治療法を選択していきましょう。

gann
最新情報をチェックしよう!